2012年8月29日水曜日

9.14〜16 日本科学者会議総合学術研究集会:持続可能な社会への変革をともに/岡山



 日本科学者会議 第19回総合学術研究集会が、「持続可能な社会への変革をともに」というテーマで、2012年9月14日(金)から16日(日)まで、岡山大学において開催されます。14日13:00〜17:00の全体集会(池内了氏の基調講演、安斎育郎、室崎益輝両氏の特別講演)は無料公開です。詳細はこちらをご覧下さい。

2012年8月28日火曜日

2012年8月26日日曜日

8/31「平和のための紙芝居:棺桶で寝た私の18歳」上演会



「平和のための紙芝居」上演会
「棺桶で寝た私の18歳」
  • 日時:2012年8月31日(金)10〜12時
  • 場所:サンスクエア堺・研修室
    (JR阪和線堺市駅、
    または南海バス阪和堺市駅前 下車すぐ)
  • 主催:年金者組合堺北支部
    (連絡:一塚 Tel 072-252-9757)
  • 内容:堺市美原区在住の森田とよ子さん(1924年生まれ)は、従軍看護婦として中国の南京へ行き、そこで終戦を迎え帰国されました。紙芝居は、森田さんがそのときの戦争体験をまとめて、侵略戦争の誤りと平和を訴えておられるものです。
     上の絵は紙芝居の一場面(『ピースウェーブ堺』第22号から転載)で、森田さんが日赤の和歌山班として招集され、列車で広島・呉へ向うとき、母君が森田さんをこっそり見送ってついて来て、泣いている場面。

2012年8月25日土曜日

「九条の会」メルマガ第147号:いまこそ、9条が輝くとき


 表記の号が2012年8月25日付けで発行されました。詳細はウェブサイトでご覧になれます。運動に活用しましょう。なお、メルマガ読者登録はこちらでできます。

 トップ記事は "「九条の会講演会――今、民主主義が試されるとき―」参加受付中" です。日時は9月29日(土)13:00(開場12:00)~16:00、場所は東京・日比谷公会堂で、大江健三郎、奥平康弘、澤地久枝各氏の講演が予定されています。できるだけ多く参加しましょう。

 以下に編集後記を引用して紹介します。

編集後記~いまこそ、9条が輝くとき
 領土問題をめぐって、日本の周辺がにわかに波立ってきました。領土問題では偏狭なナショナリズムが炎上しがちです。いま、こうしたときこそ、憲法第9条が輝くときではないでしょうか。

2012年8月24日金曜日

橋下市長の慰安婦発言


橋下徹大阪市長は8月21日、従軍慰安婦問題での旧日本軍の関与について、「強制連行があったかどうかの確たる証拠はなかったというのが日本の考え方」と述べました。

この、歴史認識、国際感覚、人権感覚などのいずれもが欠如した発言に対して、激しい抗議の声が上がっています。その一部がこちらに紹介されています。また、そこで発言している立石孝行さんが事務局長を務める『「慰安婦」問題の解決に向けた意見書可決をすすめる会』の、国際社会の動きにしっかりと基づいた抗議文が、こちらに掲載されています。

アメリカの『ウォール・ストリート・ジャーナル』にも、橋下市長の『慰安婦』発言を報じる記事が掲載されました。その記事も、橋下市長の見解は、「女性が自らの意思で応募し、支払いも受けていた」とする一部ナショナリストの見方を反映したものであると指摘しています。

2012年8月23日木曜日

8/29 映画『ひろしま』堺上映会



 表記の上映会が8月29日(水)堺市民会館小ホールで、下記の通り開催されます。チラシには午前の部は記されていませんが、鑑賞希望者多数のため追加されました。

【 I 部】
09:30 開場
10:00〜11:45 映画『ひろしま』上映

【 II 部】
13:30 開場
14:00〜15:45 映画『ひろしま』上映
16:00〜16:30 小林一平氏(映画プロデューサー)講演会

【 III 部】
17:30 開場
18:00〜19:45 映画『ひろしま』上映

  • チケット:大人      1000円
         高校生・中学生 800円
         小学生以下   無料
  • 問い合わせ先:Tel 072-244-8061
           健康友の会みみはら事務所

安斎育郎氏の『ひろしま』へのメッセージ
(チラシ裏面から)
 映画『ひろしま』を見ずして安直にヒロシマを語ることは出来まい。核兵器を国際政治の道具に弄ぶ人々よ。この映画から目をそらすべからず。

予告編をこちらでご覧になれます。
参考:ウィキペディア記事「ひろしま (映画)」

2012年8月21日火曜日

うつ蟬の宿

詩:浅井千代子(本会世話人)


去年の夏の終り
おりづる蘭の大きな鉢植を
うつ蟬の宿と名づけ
辺りに落ちている蟬殻を集め
しつらえたサツキの枝に留まらせた
一つの生命を旅立たせ
夏の終りの
満足しきった蟬殻の表情

只今常住二十数個
今年又土深く
新しい蟬の生命が
育っている

『異郷』第21号(2012年7月)から
写真・多幡達夫

2012年8月19日日曜日

「戦争終結67年」の記事


 さる8月15日付け『しんぶん赤旗』は、第3面に「戦争終結67年:アジアと日本国民に大惨害」と題する特集を組んでいました。この特集は、「領土の拡張を目的に」、「戦死者の6割が餓死」、「天皇制の護持を優先」の中見出しのもとで、戦争が日本とアジアに何をもたらしたのかを振り返っています。

 「領土の拡張を目的に」の項では、1940年9月に大本営政府連絡会議の決めた「日独伊枢軸強化に関する件」が、日本、ドイツ、イタリアの間で世界を再分割し、中国、太平洋島しょ、インド、オーストラリア、ニュージーランドまでを日本の「生存圏」とする構想を明記しており、対米英戦の目的がまさに領土拡張のためのものだったことを述べています。

 また、占領地に対する方針(「南方占領地行政実施要領」、1941年11月)は、「差し当たり軍政を実施し治安の恢復、重要国防資源の急速獲得及作戦車の自活確保に資す」、「独立運動は過早に誘発せしむることを避くるものとす」と決定しており、「アジアの解放」とはまったく無縁だったことを明らかにしています。

 「戦死者の6割が餓死」の項では、藤原彰著『餓死した英雄たち』から、日中戦争以降の全戦死者約230万人のうち約60%が広義の餓死者だったと推定されていることを引用して、他国民の生命、人権を無法・残虐にじゅうりんする日本軍が、自らの将兵に対しても非情だったことを述べています。

 いま国民は、このように資料にしっかりと基づいた正しい歴史認識をこそ必要とされています。

多幡記

2012年8月14日火曜日

ここに——

詩:浅井千代子(本会世話人)


二〇一一年三月十一日
十四時四十一分十八・一秒
過去 現在 未来
すべてを一瞬に止めて
新しいわたしの自由が始まる


天空で星になり
精いっぱいきらめいています
空気になり風となり
地球の至る所を旅しています
大きな大きなゆりかごの並みに乗り
歌っています
昔かあさんが聞かせてくれた子守唄
沢山の生命の慰めになるように

鳥のようにはばたき
蝶のように舞い
この広い宇宙が
わたしの居場所

二〇一一年三月十一日
十四時四十一分十八・一秒
みんなが忘れない限り
わたしは
ここに居ます

『異郷』第21号(2012年7月)から      

挿絵・多幡達夫(写真を見て色鉛筆で描いた絵をス 
キャンし、画像処理ソフトでポスター化を施した。)

2012年8月10日金曜日

「九条の会」メルマガ第146号:猛暑が続きます


 表記の号が2012年8月10日付けで発行されました。詳細はウェブサイトでご覧になれます。運動に活用しましょう。なお、メルマガ読者登録はこちらでできます。

 以下に、「事務局からのお知らせ」中の記事「呼びかけ人の三木睦子さんのご逝去を心から悼んで」と編集後記を引用して紹介します。

呼びかけ人の三木睦子さんのご逝去を心から悼んで
 「九条の会」呼びかけ人の三木睦子さんは7月31日、都内の病院で逝去されました。95歳でした。
 三木さんには各地の九条の会の講演会に何度も足を運んで、平和と九条の大切さを語って頂きました。多くの参加者が、三木さんのリベラルとしての筋の通ったお話にいつも感動させられました。講演を終えて、車を待つまでのあいだも背筋をピンと伸ばしシャキッと立っておられる姿にすがすがしい思いがしました。私たちは三木さんたちが呼びかけられた、この「九条の会」の活動を全力を尽くして継承してまいります。三木睦子さん、ありがとうございました。

編集後記〜猛暑が続きます
 「九条を守り、活かす」という私たちに課せられた課題は長期の課題です。特に炎天下の活動はお互いに注意したいものです。

2012年8月9日木曜日

未来は

詩:浅井千代子(本会世話人)

『あたらしい憲法の話』(1947年、文部省)中の戦争放棄についての説明部分の挿絵[日本平和委員会の復刻版(1976年)による]。文部省が同書を発行した当時、全国の中学校1年生がこれを教科書として学んだ。

人殺しはイヤ
戦争って所詮は殺し合い
殺すのもイヤ
殺されるのもイヤ

衆参両院の憲法審査会が活発化し
改憲の動きが心配になってきた
改憲(九条)して
一番喜ぶのはアメリカでしょう
現憲法がアメリカの押しつけと言いながら
アメリカの意向に添うように
自ら憲法を改めようとしている

憲法施行六十五年
この国がまがりなりにも戦争を避けてこれたのは
平和憲法九条が大切な箍(たが)の役目を
果たしてきたから
その箍を外し
性懲りもなく軍国日本の再来を企んでいる
中国はけしからぬ
北朝鮮不気味
政府マスコミこぞって
怖い怖いとけしかけ
自国はアメリカと親分子分の関係で
しっかり脅しをかけ
それ故
互いに軍拡競争の際限なき悪循環を繰り返している
のには
目を瞑っている

曾て
この国は戦争により散々な目に遭ってきた
おかげで半世紀以上未だにアメリカの占領下にあるも
同然
沖縄が一番それを象徴している
また多くの一般戦争犠牲者が見捨てられた儘だ
特に多大な迷惑をかけた近隣諸国へ
十分な謝罪をしていると思えない

戦争は決して平和をもたらさない
国の為にと生命を賭けさせるより
地球の世界の人類の平和の為に
九条に生命をかける
それこそが
この国の平和と
子供達の輝く未来につながる
(二〇一二年五月三日憲法記念日に)

『異郷』第21号(2012年7月)から

2012年8月7日火曜日

ブログ記事紹介:「堺市議会への教育基本条例反対署名、1万筆突破」


 ブログ「【堺からのアピール】教育基本条例を撤回せよ」は、アピールの呼びかけ人・松永直子さん(与謝野晶子研究家)が昨8月6日、堺市議会議長宛に3475筆の署名を添えて、「12月に否決した『教育基本条例案』『職員基本条例案』と同趣旨の条例案は否決すること」を求める陳情書を、8月27日開会の堺市議会に向けて提出したことを報じています(そのブログ記事はこちら)。これで5月議会からの累計署名数は1万筆を突破したということです。

 同ブログサイトが毎日掲載しているいろいろな記事も活用して、橋下大阪市長と大阪維新の会の、市民・労働者・文化を軽視する行政を押しとどめ、押し返して行きましょう。

2012年8月6日月曜日

8月の本会「9条を守り活かそう」宣伝行動:♪ふるさとの街焼かれ…♪


 今月の本会の宣伝行動は、広島の原爆被曝から67年目の日に当てました。例のように、9条を守る署名依頼をする2班と、街頭マイク宣伝1班に別れて鳳西町を歩きました。私が使ったマイク宣伝の原稿の一部分は次の通りです。

 「…きょうは広島に原爆が落とされてから67年目になります。核兵器廃絶を願う世界の多くの人びとの声の高まりに反して、いまなお、いくつもの国が多数の非人道的な核弾頭を保有しています。戦後間もない頃には、『原爆を許すまじ』の歌がよく歌われていたものです。
  ♪ふるさとの街焼かれ 身よりの骨うめし焼土に
  今は白い花咲く ああ許すまじ原爆を
  三たび許すまじ原爆を われらの街に♪
この歌は4番まであり、インターネットのユーチューブで、いく通りかの録画・録音を見聞きすることが出来ます*。皆さんも覚えて歌うことによって、核兵器廃絶の機運を高めてはいかがでしょうか。なお、この歌の替え歌『原発を許すまじ』も、音声合成ソフト『初音ミク』の可愛らしい声で歌われています**。
 「ところで、[最近公表された]『防衛白書』は、北朝鮮や中国の脅威を強調していますが、それはアメリカが核兵器を保有している上に、他国への軍事的干渉を厭わない国であるからに他なりません。わが国が日米軍事同盟を強化することが、全く逆効果であることを政府は気づくべきです。…」

 行動後に集合場所で再会したとき、会の事務局長・上田夫人は、「街宣車が来ていたようですね」といいました。街頭マイク宣伝班にいた男性の仲間が「わたしらの代表が歌っていたのでっせ」と説明してくれました。私の『原爆を許すまじ』の歌声は、街宣車の CD のように立派に響いたようです。ワハハ…。

多幡記

* 以下のサイトにあります。** 次のサイトにあります。

2012年8月5日日曜日

後姿

詩:浅井千代子(本会世話人)


夢に見る母さんは
あの時あのままの後姿
板の間に
思案気に座り込み
前には古びた米櫃

母さんわたし知ってたよ
米櫃が空っぽだって
だから障子の陰からそっと覗いて
声もかけられなかった
困っている母さんが
可哀想でたまらなかった
何しろ食べ盛りの子供八人
わたしは長女で上から三番目

六十七年前
戦中戦後の食糧難時代
配給米なんかすぐ底をついた
母さん一緒によく買出しに行ったね
農家が遠い畦道
時に蛇が飛び出してぎょっとする
歩いて歩いて
頭を下げやっとありついたさつま芋
日が暮れかけ足を引きずって急ぐ
思いがけないにわか雨
大きな木の下で雨宿りしたね

帰り着いた駅で
警察の張込みに遭い
取締まりのおまわりに掴まって
母さん平謝り
怖い反面わたしは子供心に腹が立って
仕方がなかった
——家に病気の小さい子がおなかをすかして待っているから——と
やっと解放され改札を出ると
仕事着のまま父さんが待っていた
ホッとして嬉しかった
そんな生活(くらし)ずい分続いて
わたし達一人も欠ける事なく大人になった
長じて八人の内三人が逝き五人に

夢に出る
後姿の母さん
わたしは今
その小さな背を
どんなにいとおしくなつかしく
そっと抱きしめたいと切に思うことでしょう
今日
二番目の兄と電話で話したよ
——両親にありがとうやネ——って

後姿でいいよ又ね
待っているよ
母さん

『異郷』第21号(2012年7月)から
挿絵・多幡達夫

2012年8月3日金曜日

『図書』誌8月号に並ぶ政治批判エッセイ


 『図書』誌 2012年8月号に掲載されている文人たちのエッセイには、政治批判が目につきます。よい傾向だと思われます。以下にそれらのエッセイについて簡単に紹介します。

 ドイツ文学翻訳者・池田香代子さんは「引き返す道はもうないのだから」と題して、東京の虚飾的繁栄を批判する文を書いています。そして、「東京タワーができて、次にやってきたのはオリンピックだった。スカイツリーが開業した今また、東京にオリンピックを招致すると息巻く人びとがいる。なんという鈍感ぶりだろう」と、歎いています。「引き返す道はもうない」という消極的な題名がいささか気になりますが…。

 小説家・大江健三郎さんの連載コラム「親密な手紙」の今回は、「毎日毎日うつむいて」と題されています。大江さんは、自分が持っている本で、買った日付が一番古いものは岩波新書『フランス ルネサンス断章』渡邊一夫著第二刷だと述べています。その本の中でも、陶工ベルナール・パリッシーが「私は殆ど希望を失ひ、毎日毎日うつむいてゐたが…」というところが気に入っていた大江さんは、のちに渡邊先生を尋ねて本への署名をお願いした折に、その一行を合わせて書いて貰ったということです。渡邊先生は、「しかし、まだ何かの希望は残ってゐた」という行もありませんでしたか、と反問されたそうです。このエッセイは、「大飯原発の再稼働は決定され、私は毎日毎日うつむいているが、政府の対応がこれだけ反・市民的なのでは、次の大集会に向うほかない」と結ばれています。

 作家・赤川次郎さんは、「三毛猫ホームズの遠眼鏡」という連載エッセイの第2回を「吉田秀和さんの言葉」と題して綴っています。その中で、東日本大震災の直後、フルーティストの佐久間由美子さんから、「東北地方の教え子たちに連絡したけれど、一人だけどうしても安否の分からない子がいて、津波でやられた島に赴任していたので、だめかもしれない、と涙が止まらない」というメールを貰い、音楽家らしい心の暖かさに感動したことを記しています。そして、「世論を無視して原発の再稼働を平然と推し進めて恥じない政治家は、こんな音楽家のやさしい心根のかけらも持ち合わせていないのだろうか…」と述べています。

 赤川さんはさらに、大阪で橋下市長が「原発再稼働反対」から「容認」へ転じたことにふれ、「初めからの予定の行動だろう。権力の座を狙う人間が、経済界を本気で敵に回すはずがない」と批判しています。また、橋下氏のクラシック音楽や文楽への補助金削減についても、一国の文化の水準は「長く愛され続けるもの」をどれだけ大切にするかで決まることや、大阪に生まれ大阪で育った文楽を大阪がつぶすとしたら、文化国家日本などと胸を張ってはいられないことを述べて、市民には「冷静に今の指導者の狙いを見定める努力が求められている」と警告しています。

多幡記