2013年5月31日金曜日

6/1 大阪革新懇・政治シンポ「明日の日本 どうなる、どうする」


 表記のシンポジウムが、2013年6月1日(土)午後1時30分から大阪・天六・住まいの情報センターホールで開催されます。詳細は上掲のチラシイメージをクリック、拡大してご覧下さい。

2013年5月30日木曜日

「なぜ96条を変えてはいけないのか」:伊藤真氏の『世界』誌論文


 雑誌『世界』2013年6月号は『「96条からの改憲」に抗する』と題する特集をしています。その中の、弁護士・伊藤真氏による論文「なぜ96条を変えてはいけないのか」が、5月29日『しんぶん赤旗』の「論壇時評」(田代忠利氏執筆)に取り上げられていますので、その記事によって紹介します。

 自民党などの憲法96条改定の動きは、立憲主義に反するとして、9条改憲派の人々も含めて、多くの国民から批判を受けています。伊藤氏の論文は、立憲主義をその原点から擁護しているということです。

 立憲主義とは、そもそも何でしょうか。伊藤氏は次のように説明しています。多数意思もしばしば誤りを犯します。それを避けるため、「多数決でも変えてはならない価値を前もって憲法の中に書き込み、多数意思を反映した国家権力を制限する」、それが「立憲主義という法思想」です。憲法改正権をもつのは国民のみであり、国民から命令される側が自由に改憲できないよう、改正要件を厳しくしているのです。

 伊藤氏は「手続要件を緩和する意図は憲法9条改正のための下準備にある」と看破しています。そして、9条改憲で可能にされる集団的自衛権と国防軍創設が日本に危険をもたらすことを指摘しています。「『戦力によらなくても外交努力によって自衛はできる』という考え方を押し進め、より外交交渉力を高めるほうが、日本の国民を守ることにつながる」という優れた主張が述べられています。

 なお、『世界』誌には、青井未帆さん(学習院大学)の「憲法は何のためにあるのか──自由と人権、そして立憲主義について」という論文もあります。執筆に際しての青井さんからのメッセージが岩波書店の『世界』6月号目次ページにリンクされています。その中で青井さんは、『「今あるルールを変更したいのだけど、変更する手続きは煩瑣だし、変更できるか分からない。だから変更のルール自体を変えちゃいましょう!」というのは、私たちの社会常識からしても、相当におかしいことです』と96条改定の動きを批判しています。

多幡記

2013年5月27日月曜日

飛んで行きたい

詩・浅井千代子(本会世話人)




イメージは All-free-download.com からダウンロードした作品。
"Homeward Bound" by Junior Libby.

飛んで行きたい
 フクシマ原発大行動
 オスプレイ撤回全国大運動
 沖縄基地返還人間のクサリ
 女性九条の会8周年のつどい
 原発ゼロ大行動日比谷公園霞ヶ関国会周辺
  大阪集会
 TPP交渉参加絶対阻止
  農林漁業消費者市民団体四千人緊急全国集会
 重税反対全国統一行動
飛んで行きたい
とんでいきたい
でも飛んで行けない
でも飛んで行きたい

『異郷』第24号(2013年4月)から

2013年5月25日土曜日

「九条の会」メルマガ第165号:96条改憲から9条改憲に向かおうとする安倍政権の企てを力を合わせて食い止めましょう


 表記の号(2013年5月25日付け)が発行されました。詳細はウェブサイトでご覧になれます。運動に活用しましょう。以下に、編集後記を引用して紹介します。なお、メルマガ読者登録はこちらでできます。
編集後記~九条の会からの訴えを広めてください

 号外に掲載しましたが、今号に再録しました。改憲の動きが強まる中で、呼びかけ人のみなさんから、全国の会の皆さんへの訴えです。96条改憲から9条改憲に向かおうとする安倍政権の企てを力を合わせて食い止めたいと思います。

2013年5月24日金曜日

研究者が「96条の会」:同条改憲反対に立場超え結集


 憲法や政治などの有力研究者が5月23日、自民党、日本維新の会、みんなの党などが主張する96条改憲への反対を呼びかける「96条の会」の発足を発表しました。発起人には「九条の会」呼びかけ人の奥平康弘氏や憲法学者の樋口陽一氏ら39氏が名を連ねています。

 多数のメディア関係者が詰めかける中、代表に就任した樋口氏は、同会立ち上げの理由として、学問的には憲法改正権を使って改正規定を変えることは「法論理的に問題があるとされてきた」と強調し、「ゲームの当事者がゲームをやりやすくするためにルールを変えることに違和感があるのと同じ」と解説しました。

 このニュースは多くのメディアによて報道されました。上記の文は『しんぶん赤旗』の記事を参考にしました。

(文責・多幡)

2013年5月22日水曜日

「よって立つのは "いのち"、いまこそ憲法は大事」:落合恵子さん 4/13 堺集会で


 4月13日に堺市民会館で開催された集会「I LOVE 9条 さよなら原発:落合恵子さんが語る いのち・平和・核」には、830名の参加者が会場を満たしました。落合さんの講演の概要を、『ピースウェーブ堺』第30号(9条署名推進・堺共同センター、4月25日発行)の記事をもとにしてお知らせします。

 落合さんは「少々の違いはあったとしても、違いは違いとして、[原発廃止や憲法9条を守る目的で]柔らかく一つになれないのでしょうか。ヒットラーがいった "ワイマール体制打破" と、"戦後レジームからの脱却" は何かが似ています。ある意味、崖っぷちに立っているいまこそ、憲法は大事」と訴えました。

 クレヨンハウス出版部が出した CD 付き写真集『空より高く』が岩手の内陸部で応援歌になっているとの紹介があり、会場にこの曲が流され、参加者たちは聞き入りました。「強さは、弱さを知って初めて生まれます。強さは、一直線にいくものではありません」と落合さん。

 「原発は差別の象徴です。私たちの中に原発的な感情はないでしょうか。誰かの足を踏んで、痛みを与えてはいませんか」との指摘もありました。そして、「お任せ民主主義はやめ、自分で自分の思いをやっていける人になりませんか。よって立つのは "いのち" です。ずっと先の孫たちにまで大事にされたいのは "いのち" です。21世紀のイデオロギーは "いのち" なのかもしれませんね。この時代、この社会に残してくれた憲法を、もっと大事に、もっと大事に」としめくくりました。

(文責・多幡)

2013年5月20日月曜日

「九条の会」メルマガ号外:呼びかけ人アピールについて — 改憲の企てをうち破る大波を作りましょう


 表記号外(2013年5月19日付け)が発行されました。詳細はウェブサイトでご覧になれます。運動に活用しましょう。以下に内容の概略を紹介します。

2013年5月19日日曜日

「安倍政権の企て許さぬ行動を」:改憲反対の多数派形成へ「九条の会」がアピール発表


「九条の会」呼びかけ人の大江健三郎(作家)、奥平康弘(憲法研究者)、澤地久枝(作家)の3氏と同会事務局長の小森陽一氏(東大大学院教授)が、5月17日、東京都内で記者会見を開き、憲法96条改定を手始めに改憲の道を暴走しようとしている安倍政権の企てを許さないための行動を呼びかけるアピール「九条の会のみなさんへ」(注:「九条の会」会員向けの形になっていますが、その中で指摘・主張されている内容は、一般の方々にも広く知っていただきたいことがらです)を発表しました。

 アピールは、安倍首相のとなえる96条改憲が「時々の多数派のつごうで憲法を変えられる状況をつくりだし、立憲主義を破壊するものとなることは明らか」と批判し、その真のねらいは、これを突破口に、「9条改憲に突き進むことにある」と指摘しています。また、憲法の解釈変更によって集団的自衛権の行使を可能にしようとしていることにも言及しています。そして、「憲法9条の精神を根本から否定する明文・解釈両面からのこうした企てを絶対に許すことはできません」との主張のもとで、(1) 学習と話し合いを行い、職場・地域の草の根から改憲反対の世論をつくり、安倍内閣や改憲勢力を包囲しよう、(2)「九条の会」の輪をもっともっと大きくし、ゆるぎない改憲反対の多数派を形成しよう、(3) 11月16日の「全国交流・討論集会」に参加しよう、と呼びかけています。

 会見で大江氏は「60年以上を生きてきた憲法は日本人が誇りとし、次の世代に伝えうる積極的な意味をもっている」と述べ、憲法の持つ力を諸外国や若い世代に向けて強く押し出していくよう強調し、奥平氏は、改憲派が「憲法全文改正」を狙いながら、当面の焦点を96条改定にしぼった意図を解説し、「『理の政治』がなくなりつつあるなかで、危機が現れる。そのことを多くの人に理解してほしい」と訴えました。澤地氏は「(戦争で)一番の打撃を受けるのは生活者であり、その中心は女の人だ」として、憲法を生かした国づくりこそ必要だと呼びかけ、最後に小森氏が「きょうのアピールが全国の7500を超える『九条の会』の活動にさらにエネルギーを与えることを期待している」と述べました。(以上、『しんぶん赤旗』5月18日付け記事と同紙掲載のアピール全文を参考にして記しました。)

 なお、このニュースは、「大江健三郎さんらがアピール文『9条否定の改憲許さない』」の題名で『琉球新報』が、「9条の会 憲法96条改正反対」の題名で "NHK NEWSWEB" が、ごく簡単に報道しています。

多幡記

2013年5月17日金曜日

法衣の忍者

詩・浅井千代子(本会世話人)




裁判長。「わ」さんによる。
出典:ブログサイト「無料のフリーイラスト素材サイトを構築中」。
リンク先と著作権:英文で記載の通り。
A chief justice, drawn by Wa,
taken from http://kiblog2.blog109.fc2.com/blog-entry-105.html.
Copyright © 2008 by Wa.

それは間違いなく
忍者でした
その後姿に
あっ! 逃げた 逃げられた
と思いました

二〇一三年一月一六日
大阪空襲訴訟控訴審判決の法廷
原告の不安とチリ程の期待の背に
傍聴席から眼が離せませんでした
裁判長が起ち上りざま
「控訴棄却」無情の一言
前もなく後もなくその一言
これまで批判されて来た
「戦争被害受忍論」の復活
驚きと落胆で
一瞬法廷は総立ちになりました
嘆息する人泪を浮べる人
「待てー! 逃げるかー!」
原告の一人が叫びました
でも黒衣の裁判官三人の姿は
煙のように扉の向うに消えてしまっていたのです
非情 冷酷 無責任
一般の戦争犠牲者のみが
国から見捨てられたのです
この国の実像です

さてこんな国が臆面もなく
国防の名の元に
平和憲法九条を葬り去ろうと熱を上げている
一歩も譲ってはなりません
弓折れ矢つき
無念の内に老を生きる
原告達の闘いを無にしてはなりません
正義に背を向け権力に与する
法衣の忍者が
この国の法廷に潜んでいます
決して忘れません

『異郷』第24号(2013年4月)から

2013年5月16日木曜日

6/9 中国残留婦人の半生を描くひとり芝居「帰ってきたおばあさん」堺公演


 表記の公演が下記の通り開催されます。

  • 日 時:2013年6月9日(日)14時開演(13時30分開場)
  • 会 場:堺市立栂(とが)文化会館大ホール
    (泉北高速鉄道「栂(とが)・美木多駅(みきた)駅」下車徒歩3分、TEL 072-296-0015)
  • 主 演:神田さち子
  • 前 売:2,500 円(全席自由)
  • 当 日:3,000 円(全席自由)
  • 主 催:中国残留婦人の半生を描くひとり芝居「帰ってきたおばあさん」を観る会
  • 連絡先:浅田(TEL・FAX 072-297-1396)

 あらすじなどは、こちらでご覧になれます。

2013年5月14日火曜日

「俺らはやっぱ平和がいいと思うし…」:憲法の「超・口語訳」インターネットで評判


 5月14 日付け朝日紙夕刊が、「憲法の『超・口語訳』 法学部学生の試み、ネットで反響」と題する記事を掲載しました。紹介されている超・口語訳の「訳者」は、名古屋市の愛知大法学部4年生、塚田薫さん(24)だということです。訳文はこちらで読めます。本ブログ記事の見出しに引用した「俺らはやっぱ…」は、憲法前文の「日本国民は、恒久の平和を念願し…」の超訳です。

 憲法9条の超訳は次の通りです。
9条
俺らは筋と話し合いで成り立ってる国と国の間の平和な状態がいいと思う。だから、国として武器をもって相手を脅かしたり、直接殴ったりしないよ。暴力で問題を解決することはもう絶対しないよ。
9条2項
で、この目標のために軍隊持たないよ。
 このような親しみやすい言葉で表現された憲法を通じて、現憲法のよさが分り、「憲法9条をまもろう」の声が大きく広がるといいですね。

多幡記

2013年5月11日土曜日

6.2 NO NUKES DAY(ノー ニュークス デイ)


 2013年6月2日、「6.2 NO NUKES DAY (ノー ニュークス デイ)」の行事として、東京で「6.2 つながろうフクシマ! さようなら原発集会」(芝公園23号地)、「原発ゼロをめざす中央集会(仮称)」(明治公園)、「0602 反原発☆国会大包囲」(国会周辺)が予定されています。詳細はこちらをご覧下さい。なお、こちらに関連記事があります。

2013年5月10日金曜日

「九条の会」メルマガ第164号:石破氏が参院選で憲法9条改正訴えると発言。「九条の会」出番です


 表記の号(2013年5月10日付け)が発行されました。詳細はウェブサイトでご覧になれます。運動に活用しましょう。以下に、編集後記を引用して紹介します。なお、メルマガ読者登録はこちらでできます。
編集後記~石破氏 参院選で憲法9条改正訴える、と発言。いまこそ、手を広げ、手をつないで立ちはだかりましょう

 自民党の石破幹事長は熊本市で講演し、憲法改正について「憲法にはどこにも軍隊の規定が書かれていない。時代に合わなくなった憲法を見直すことが自民党の責務だ」と述べ、夏の参議院選挙で、憲法9条に軍隊の規定を盛り込む改正を訴える考えを示しました。

 この中で石破氏は、憲法改正について「主権独立国家にふさわしい憲法を作らなければならないというのが安倍総理大臣の思いだ。国家の独立が外敵の侵害で揺らいだ場合に独立を守るのが軍隊だが、憲法にはどこにも軍隊の規定が書かれていない。時代に合わなくなった憲法を見直すことが自民党の責務だ」と述べました。

 そのうえで、「参議院選挙では獲得する議席の数も大事だが、有権者にどういう思いで自民党に入れてもらうのかが極めて大事だ。憲法改正などを訴えれば、甘い話ばかりではなく厳しい批判を受けることもあるが、本来は自民党がもっと前にやっておくべきことだった」と述べ、夏の参議院選挙で、憲法9条に軍隊の規定を盛り込む改正を訴える考えを示しました。

 他にも同様な報道はありましたが、これは4月29日のNHKの報道です。

 「九条の会」、出番です。いまこそ、手を広げ、手をつないで立ちはだかりましょう。

2013年5月9日木曜日

自民党改憲案はゾンビー(生ける死体):池澤夏樹さん


池澤さんの著書『憲法なんて知らないよ』

 朝日紙夕刊に月1回掲載される池澤夏樹さんの随筆「終わりと始まり」の2013年5月分(7日付け)は「憲法をどう論じようか:揶揄せず原則に返ろう」(リンク先で読むにはログインが必要。副題は印刷版から)と題して、改憲論や自民党改憲案を批判しています。

 池澤さんが、「政治とは政策であると同時にイメージ操作である」と看破する一方で、「憲法というのは国家の横暴から国民を守るものである、と原則論をもう一度説かなければならないようだ」と述べているのは、一見矛盾するようです。しかしこれは、イメージ操作する側の人々には原則論で立ち向かうことが必要だということでしょう。

 原則論の延長として、池澤さんは、「占領軍による押し付けと言うけれど、合衆国憲法を押し付けられたわけではない。欧米が時間をかけて培ってきた民主主義・人権思想・平和思想の最先端が敗戦を機に日本に応用された。そのおかげでこの六十年の間、日本国は戦闘行為によって自国民も他国民も殺さずに済んだ。特別高等警察による拷問や虐殺はなかった。必要ならば何度でも説明する」と記しています。

 池澤さんはまた、自らの著書『憲法なんて知らないよ』(現行の「日本国憲法」を日常の言葉に訳したもの。集英社文庫、2005年)から、次の文を引いています。

「政府は、国民みなが信じて託した一人一人の大事な気持ちによって運営される。政府がいろいろなことをできるのは国民が政府を支えるからである。政府の権力は私たちの代表を通じて行使されるし、その結果得られる幸福はみなが受け取る。
 これは政治というものについての世界の人々の基本的な考えであり、私たちの憲法もこの考えを土台にして作られている。」

これは、憲法前文の次の箇所の訳文です。

「そもそも国政は、国民の厳粛な信託によるものであつて、その権威は国民に由来し、その権力は国民の代表者がこれを行使し、その福利は国民がこれを享受する。これは人類普遍の原理であり、この憲法は、かかる原理に基くものである。」

原文のままでは言葉が頭を素通りしてしまいそうですが、池澤さんのように分りやすく言い換えてみると、実に大切なことが書いてあるとよく分ります。

 他方、池澤さんは、自民党改憲案の前文には文章としておかしいところがあるばかりでなく、意味の上でも「先の大戦による荒廃や幾多の大災害を乗り越えて」と、「大戦」と「災害」を同列におき、主権国家がその意思をもって引き起こした戦争への「歴然たる責任回避」をしている、と厳しく批判しています。そして、「自民党の草案には民主国家として克服したはずの問題がゾンビーのようにうごめいている。ゾンビーと名付ければ退治もできる。これをぼくなりのイメージ戦略としてみようか」と結んでいます。

 天皇を「元首」とし、「自衛権の発動」としての戦争を許し、「国防軍」を保持し、国防軍の「審判所」を設け、自由と権利に対し「公益及び公の秩序」を繰り返し強調する、などは、まさにゾンビー(またはゾンビ、生ける死体のこと)がうようよしているイメージにぴったりです。

多幡記

2013年5月7日火曜日

5/26 「活かそう憲法! いのち輝く大阪を」渡辺治さん:大阪母親大会記念講演

 表記の講演が、2013年5月26日(日)午前10時から大阪市中央区の「エルおおさか」エルシアターで開催されます。母親大会はどなたでも参加できます。(大会協力費 1,200円)。詳細は下に掲載のチラシコピーをクリック拡大してご覧下さい。

(文責・多幡)

2013年5月5日日曜日

劇映画『渡されたバトン〜さよなら原発〜』:大阪地域上映予定


(イメージをクリックすると約2倍の拡大版をご覧になれます)

 池田博穂=監督、ジェームス三木=脚本、「二本の青空 III」製作委員会・(有)インディーズ=製作による表記の映画が、各行政区で上映準備中です。原発の是非をめぐり四半世紀にわたって、新潟県巻町の町民がたたかった波乱に満ちたドラマを映画化した作品です。

 —製作協力券で鑑賞出来ます— 各地で前売り券発売中、大人 1200 円(当日 1500 円)、シニア 1000 円(当日 1200 円)
  • 5月11日(土)①10:00 ②14:00 ③18:30 あましんアルカイック・オクト
  • 5月12日(日)①10:30 ②13:00 ③16:30 エル・おおさか大ホール
  • 6月02日(日)①10:00 ②13:00 富田林すばるホール
  • 6月09日(日)①10:30 ②13:30 守口文化センターエナジーホール
  • 6月22日(土)①10:00 ②14:00 ③17:00 東大阪市民会館大ホール
  • 10月18日(金)吹田メイシアター中ホール

堺市内・泉北ニュータウン・大阪市内・高槻市・茨木市・大東市・八尾市・和泉市・寝屋川市・岸和田市・その他上映実行委員会準備中


(文責・多幡)

2013年5月3日金曜日

「武力より平和力、9条の力」:市民意見広告運動/市民の意見30の会・東京が朝日紙に意見広告


 きょう、2013年5月3日(憲法記念日)の朝日新聞(全国版・朝刊)に、「若者が、子どもたちが、あぶない 武力より平和力、9条の力」という題名で、見開き2ページの意見広告が掲載されました。

 日本国憲法前文の一部、第9条「戦争の放棄」と「第25条 生存権・国の社会的使命」の条文、それに4月12日現在での8150の賛同者(団体を含む)氏名を添えて、下記4項目の訴え(ここに引用する説明文は抜粋)が述べられています。詳しくは市民意見広告運動/市民の意見30の会・東京のホームページでご覧になれます。

  • 「集団的自衛権の行使」とは、米国の戦争に参加するということです
    「集団的自衛権の行使」とは、「米国の戦争に参加する」ということで、交戦権を認めない憲法9条に明白に違反するものです。
  • 憲法の基本原則を覆してもよいのでしょうか
    当面、安倍首相と自民党は、本格的な改憲の地ならしとして、国会の改憲発議要件を三分の二以上の多数から過半数へ緩和することを検討しています。 自らの都合に合わせて改憲のルールをまず変えてしまおうというのです。そのうえで、もし自民党の改憲草案の諸条項が通るようなことになれば、言論統制や国家主義に覆われた、あの戦前のような時代に逆戻りしていく可能性すら生まれてくるでしょう。
  • 武力より平和力を
    外交問題は、日本国憲法前文の「諸国民の公正と信義に信頼して」という理念を生かした地道な話し合いによるべきであり、とりわけ中国や韓国・朝鮮民主主義人民共和国とは、公正な歴史認識に基づく相互理解によって懸案の解決をはかるべきではないでしょうか。戦争放棄をうたう第9条は、「正義と秩序を基調とする国際平和を誠実に希求」するとして、武力ではなく平和力が必要なことを指し示しています。
  • 私たちの国の憲法を、「戦争する」と書きかえますか
    1931年の満州事変から1945年の敗戦にいたる、アジアや太平洋地域での戦争によって、2,000万人以上の生命が失われ、日本だけでも死者は310万人を超えました。そうした惨禍が政府の行為によって再び起こることのないように決意したからこそ、私たちは日本国憲法・平和憲法を支えてきたのではないしょうか。私たちは、いま進められている改憲の動きに、強く強く反対します。

(文責・多幡)

2013年5月2日木曜日

改憲手続き緩和の96条改定に反対54%、賛成38%:朝日新聞社世論調査

 憲法記念日を前に、朝日新聞社が全国郵送世論調査で、憲法に関する有権者の意識を探りました。それによると、憲法96条を変え、改憲の提案に必要な衆参各院の議員の賛成を3分の2以上から過半数に緩める自民党の主張について、反対が54%で、賛成の38%を上回りました。9条についても「変えない方がよい」が52%で、「変える方がよい」の39%より多いという結果が出て、昨年4月下旬の同社電話調査と同じ傾向が続いています。朝日紙の記事(5月2日付け)はこちらでご覧になれます(ログインが必要)。

 ——安倍政権の改憲意欲にもかかわらず、有権者は慎重であることが示されたといえましょう。私たちは、調査結果の数字に甘んじることなく、道理のない憲法改悪に対する反対の声を、さらにいっそう大きくしていかなければなりません。

多幡記

2013年5月1日水曜日

「憲法を考える:沖縄が日本であるために」東京新聞社説

 きょう、5月1日付けの東京新聞は表記題名の社説を掲載しています。「日本国民は憲法の下、基本的人権が等しく保障されなければなりません。しかし、国内にはそう言い切れない現実を抱える地域もあります。沖縄県です」として、まず、4月28日に東京・憲政記念館で、政府主催の「主権回復・国際社会復帰を記念する式典」が開かれたことを問題にしています。この日は61年前に日本が敗戦後の占領体制から再び独立を果たした日であると同時に、沖縄はこの日を境に苦難を強いられてきたのです。

 社説は次に、かつて読谷村長、沖縄県出納長を務めた参院議員・山内徳信さんが、村長時代から執務室に憲法9条の全文を毛筆でしたためた掛け軸を掲げていることや、沖縄が今なお「憲法の埒外、憲法番外地に置かれている」との山内さんの指摘にふれ、それは「在日米軍基地の約74%が沖縄に集中する不公平、在日米軍の軍人・軍属に特権的な法的立場を認める日米地位協定」を指すものと説明しています。

 さらに「普天間飛行場の名護市辺野古への県内移設などの形で沖縄になお米軍基地負担を押し付ける、地位協定は運用改善止まりで、改定を求める沖縄の求めは無視される」状況のもとで、沖縄県が日本から独立するしかないという考えも、沖縄では出始めていることを述べています。

 しかし、「現時点では、独立を求める県民が多数とは言えない」として、山内さんの「基地や原発を地方に押し付ける発想を封じ、どこに住んでも人間扱いされる国をつくる必要がある」という訴えを紹介しています。そして、「沖縄が日本であり続けるには、法の下の平等や基本的人権の尊重など、憲法の理念が完全に実現する状況をつくり出す」ことが必要で、「それが沖縄のみならず、日本全体をよくする力となるはず」と結んでいます。

 ——日本政府と国民がいま、こぞって考えなければならない問題です。

多幡記