2013年10月13日日曜日

ドナルド・キーンさん「9条は大切にしたい財産」


 2013年10月13日付けの『しんぶん赤旗』の第1面(つづきが14面にあります)に、日本文学・文化研究者、ドナルド・キーンさんへのインタビュー記事が掲載されています。

戦争は恐ろしく、愚かな行為

 キーンさんは、1940年、コロンビア大学2年生のとき、偶然、『源氏物語』の英訳本に出合ったのがきっかけで、70年近く日本文学の研究を続けてきて、昨年3月、日本国籍を取得して日本人になりました。このような経歴について話す中で、憲法9条について次のように述べています。
 […]戦後、日本では、戦死した兵隊は一人もいません。それは、多くの犠牲の上にできた「日本国憲法」に、軍隊を持たず、外国との交戦権を認めない、平和主義をうたう「第9条」があったからです。大切にしたい財産です。私は91歳になり、戦争を知る友人もだんだん少なくなりました。戦争がいかに恐ろしいものか、愚かな行為かを語らなければいけないと考えています。

原発再稼働は絶対やるべきではない


 また、さる9月21日、「ドナルド・キーン・センター柏崎」が開設されたことにふれ、原発再稼働について次のように語っています。
 この新潟県柏崎市は、角書き(注参照)に「越後国柏崎」の文言をもつ古浄瑠璃『弘知法印御伝記(こうちほういんごでんき)』のゆかりの地で、昔から豊かな文化があった所です。
 ところが、いま、柏崎刈羽原発を再稼働するかどうかで揺れています。福島原発の悲劇から学んで、原発再稼働は絶対やるべきではないと主張したい。

 引用者の注:角書き(つのがき)とは、浄瑠璃などの題名の上に副次的に書く文字のこと

多幡記

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